遺品整理はいつから始めるべきかおすすめの時期を紹介|始める前の注意点や業者に頼むメリットも解説
故人が亡くなったばかりの頃は、葬儀の手配や公的機関の手続きなどさまざまな問題が山積みしています。忙しくて遺品整理まで手が回らないというのは真実ですが、いつから始めるべきなのでしょうか。遺品整理を始めるひとつの目安は、故人の49日を過ぎた頃です。しかし、故人の死がなかなか受け入れられない方や、遠方で片付けが難しい方など、さまざまな事情がある方もいるため、必ずしも49日を過ぎてすぐに行わなくても大丈夫です。
本記事では、遺品整理はいつから始めるべかおすすめの時期を解説します。始める前の注意点や、遺品整理業者に依頼するおすすめの理由などもまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
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遺品整理はいつから?亡くなった人の遺品・衣類を処分する時期は?
遺品整理を行うべきタイミングに明確な決まりはないものの、一般的には以下のタイミングにて行われます。
- 四十九日法要を終えて落ち着いたとき
- 公共機関への手続きを終えた後
- 葬儀を終えた直後
- 相続税が発生する10ヶ月以内
- 気持ちの整理がついた後
それぞれ詳しく解説していきます。
参考:遺品整理とは何か、費用や時期について解説
四十九日法要を終えて落ち着いたとき
仏式にて葬儀が執り行われたのであれば、四十九日法要を終えたタイミングにて遺品整理を行うことが多いです。仏教の教えでは、死後の魂は49日間にわたって、娯楽浄土に行けるかの裁判を受けると言われています。
49日後に法要を行い、魂が次の世に無事旅立つことを遺族や親族が集まって祈るのが日本の風習です。法要では遺族だけでなく親族も集まるため、遺品整理を行うには良い機会と言えます。ただし、49日前に遺品整理を行なっても特に問題はありません。
もし他の親族から許可を取らずに遺品整理を行うと、トラブルの原因にもなるので注意が必要です。
公共機関への手続きを終えた後
遺品整理は、公共機関への手続きを終えた後に行うのもおすすめです。誰かが亡くなった際には、さまざまな手続きに追われます。
例えば、人が亡くなった後には死亡届の提出や公共料金の解約手続き、健康保険証の返納などを済ませなくてはいけません。手続きの内容は多岐に渡るので、同時並行で行ってしまうと遺品整理まで手がまわらないという状況になりがちです。
しかし、公共機関や家賃等の支払いを先に行えば、落ち着いて遺品整理を行えます。
葬儀を終えた直後
故人が賃貸に住んでいた場合、葬儀直後に遺品整理を行うのが理想的です。賃貸は退去手続きが完了しなければ賃料が発生し続けるため、なるべく早く退去する必要があります。
また、親族が遠方に住んでいる場合、今後の遺品整理について話し合う機会は葬儀直後しかありません。そのため、葬儀や告別式の段階で遺品整理について話し合い、葬儀が終わった後に遺品整理を行うことが多いのです。
相続税が発生する10ヶ月以内
遺品整理は、相続税が発生する10ヶ月以内に行うのがおすすめです。相続税は故人が残した遺産から算出され、非課税額を超えた場合は死後10ヶ月以内に申告が必要となります。
遺産に該当するものをまとめると、以下の通りです。
- 銀行の通帳
- 貴金属や骨董品
- 年金手帳
- 株式や小切手などの有価証券
- 土地や不動産に関する書類
- 保険関係の書類
相続人が1人のときは、基礎控除は3,600万円です。そのため、遺産総額が3,600万円以下の場合は非課税となり、相続人が1人増えるごとに600万円ずつ基礎控除が加算されます。
遺産総額が3,600万円以上でも、相続人が複数いて基礎控除以下であれば相続税を支払う必要はありません。基礎控除を上回った状態で10ヶ月がすぎると、相続税の控除が受けられず、延滞税が課せられるので注意しましょう。
気持ちの整理がついた後
精神的に落ち着いていない状態であれば、無理に遺品整理を急ぐ必要はありません。遺品整理中は思い出がよみがえって辛くなるシーンも多いので、精神的に落ち着いた状態で取り組むことが重要です。
そのため、自分の気持ちに整理がついた後が遺品整理を行う最も良い時期と言えます。また、遺品整理に必要な時間を把握しておき、「いつ頃から始めるか」という目安を決めておくことも大切です。
目安となる時期を決めておけば、気持ちの整理もしやすくなります。
参考:遺品整理を自分でする際の方法や注意点を解説
遺品整理をいつから始めるか決める際の注意点
遺品整理をいつから始めるかを決める際には、以下の点に注意しましょう。
- 処分前に親族に相談する
- 期限がある遺品整理もあるので注意する
- 公正証書遺言がないか確認する
- あらかじめスケジュールを立てておく
それぞれ詳しく解説していきます。
処分前に親族に相談する
遺品整理を行う際には、親族と相談をしながら取り組むようにしましょう。遺品によっては親族が形見として受け取りたいと思っている品物も多いので、確認をしながら整理を進めていくのがおすすめです。
親族へ相談せずに進めてしまうと、遺品整理後に「譲り受けるものがあった」と突然言われるケースもあります。遺品を勝手に処分してしまうとトラブルに発展し、親族との関係性が悪くなる場合もあるので注意が必要です。
また、遺言書やエンディングノートがあったとしても、全ての相続が書かれているわけではありません。親族が故人と口約束をしている場合もあるので、処分をしていいか確認をとりながら遺品整理を進めていきましょう。
期限がある遺品整理もあるので注意する
遺品整理自体に期限はないものの、相続や税金に関連する手続きには期限があるため注意が必要です。
例えば、手続きごとに内容と期限をまとめると以下の通りとなります。
遺言書 | 家庭裁判所での検認手続きが必要。手続きには時間がかかるため、早めに手続きをしておくことがおすすめ。 |
所得税についての準確定申告 | 亡くなった人の代わりに行う確定申告。故人が亡くなってから4ヶ月以内の手続きが必要。期限がすぎると、延滞税が発生するので注意。 |
相続放棄 | 相続を放棄する手続き。借金が残っていても、相続放棄を行えば引き継ぐ必要はなし。故人が亡くなってから3ヶ月以内であれば、弁護士に依頼せずとも相続放棄が可能。 |
相続税申告 | 遺産を相続する際に発生する税金の申告手続き。故人が亡くなってから10ヶ月以内に行うのがおすすめ。ただし、相続人が1人のときは基礎控除が3,600万円で、遺産総額が3,600万円以下の場合は非課税となる。 |
期限がすぎると、余計な手間や費用がかかる場合もあるので注意しましょう。
参考:相続放棄する時の遺品整理の注意点について解説
公正証書遺言がないか確認する
遺品整理を始める前に、公正証書遺言がないか確認をしておきましょう。公正証書遺言とは、不正が発生しないように公証人が作成する遺言書を意味します。
遺産が多い場合などに利用されることが多く、公正証書遺言がある場合は家庭裁判所への検認が不要です。公正証書遺言があるかどうかは、近くの公正役場にて確認できます。
確認するためには、「故人の死亡を証明する戸籍謄本」と「故人と手続きをする人の関係性を証明する戸籍謄本」が必要です。遺言書に従って遺品整理の進め方が変わる場合もあるので、必ず確認をしておきましょう。
あらかじめスケジュールを立てておく
遺品整理を進める際には、あらかじめスケジュールを立てておくことが大切です。遺品整理はやることも多いので、どれくらいのペースで進めていくかを把握しておく必要があります。
もし故人が高齢の場合だと、もったいないと荷物をため込むことも多いことから、遺品整理に時間がかかりがちです。また、遠方の親族が亡くなった場合、移動に時間がかかるので長期的な目線でスケジュールを組まなくてはいけません。
さらに、遺品整理は思った以上に体力を使います。そのため、余裕を持ってスケジュールを立てるようにしていきましょう。
遺品整理はいつまでにすべきか
遺品整理を行うタイミングに明確な決まりはないものの、相続税の申告までに終わらせておくのが理想的です。故人が亡くなった日から10ヶ月以内に相続税の申告をしておかなくては、延滞税がかかります。
他にも、故人の一軒家をそのまま放置しておくと、「特定空家」と見なされ固定資産税がかかる恐れもあるのです。先延ばしにしてしまうと金銭面的に損をしてしまうだけでなく、遺品整理に取り組む気力をなくす可能性もあります。
特に一人暮らしの家の遺品整理を行う場合は事前に目安の日時を決めておくことが大切です。
遺品整理にいくらかかった?料金相場は?
ここでは、遺品整理を業者に依頼した場合の料金相場を紹介していきます。料金相場については「みんなの遺品整理」を参考に、ミライルで独自の調査を行い算出したものです。
一軒家の遺品整理の費用相場をまとめると、以下の通りです。
間取り | 遺品整理の費用目安 | 作業時間(人数) |
---|---|---|
1R・1K | 3万円〜10万円 | 1〜3時間(1〜2名) |
1DK | 5万円〜12万円 | 2〜4時間(2〜3名) |
1LDK | 7万円〜20万円 | 2〜6時間(2〜4名) |
2DK | 10万円〜25万円 | 2〜6時間(2〜5名) |
2LDK | 12万円〜30万円 | 3〜8時間(3〜6名) |
3DK | 15万円〜40万円 | 4〜10時間(3〜7名) |
3LDK | 15万円〜50万円 | 5〜12時間(4〜8名) |
4LDK | 20万円〜70万円 | 6〜15時間(4〜10名) |
アパートやマンションの遺品整理の相場をまとめると、以下の通りです。
間取り | 遺品整理の料金目安 | 作業時間(人数) |
---|---|---|
1R・1K | 3万円〜9万円 | 1〜3時間(1〜2名) |
1DK | 5万円〜13万円 | 2〜4時間(2〜3名) |
1LDK | 7万円〜17万円 | 2〜6時間(2〜4名) |
2DK | 9万円〜24万円 | 2〜6時間(2〜5名) |
2LDK | 11万円〜31万円 | 3〜8時間(3〜6名) |
3DK | 13万円〜40万円 | 4〜10時間(3〜7名) |
3LDK | 16万円〜55万円 | 5〜12時間(4〜8名) |
4LDK | 21万円〜75万円 | 6〜15時間(4〜10名) |
アパートやマンションの場合、住んでいる階数によって作業時間や料金が大きく変わる場合もあるので注意しましょう。事前に遺品整理にかかる見積もりを取ってもらい、予算と相談の上で業者に依頼するのがおすすめです。
遺品整理を業者に頼むのもおすすめ
これから遺品整理を進めるのであれば、業者に頼むのもおすすめです。以下、遺品整理業者への依頼をおすすめする理由です。
- 心身の負担を減らせる
- 相続に関する専門的なアドバイスがもらえる
- 遺品の供養や買取をしてくれる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
心身の負担を減らせる
遺品整理業者に依頼をすれば、心身の負担を減らせます。遺品整理は家の中にある全ての遺品を丸ごと整理する場合もあるため、想像以上に大変です。
大切な家族の遺品を整理するため、精神的に辛くなることも少なくありません。その点、整理業者に頼めば片付けを代行してくれるので、心身の負担を減らすことにつながります。
また、優良企業であれば遺品整理の資格保持者が在籍しています。資格を保有している人であれば、遺族の大切な遺品を丁寧に扱ってくれるので安心して任せることが可能です。
相続に関する専門的なアドバイスがもらえる
遺品整理業者に依頼をすれば、相続に関する専門的なアドバイスをもらえる場合があります。例えば、遺品整理が終わったあとは相続手続きや空き家の売買方法など、専門的な知識が必要となるシーンが多いです。
知らないことを調べる場合、かなりの時間を要します。その点、遺品整理のプロでもある業者に依頼をすれば、片付けが終わった後に直接質問をすることが可能です。
業者の中には、提携弁護士や空き家の売買を専門とした業者を紹介してくれる場合もあるので、効率的な遺品整理が見込めます。
参考:遺品整理業者とのトラブル例を解説
遺品の供養や買取をしてくれる
遺品整理業者によっては、遺品の供養だけでなく買取をしてくれる場合があります。一軒家の中には、神棚や仏壇が置いてあるケースも少なくありません。
処分に困る遺品として有名ですが、業者に依頼をすればきちんとした形で供養をしてくれます。必要ならば寺や神社にて供養をしてくれるので、安心してお任せすることが可能です。
他にも、古物商許可を持っている業者であれば遺品の買取もしてくれます。遺品の整理や買取まで一貫してくれるため、貴重品を間違って売るリスクを避けることにもつながるでしょう。
遺品整理業者にはいつから依頼すべきか
遺品整理業者にはいつから依頼すべきか、期間に明確な決まりはありません。遺族が「遺品整理を始めなくてはいけない」と感じた時に、依頼をするか検討するのが良いでしょう。
注意点として、もし遺品整理を業者に依頼する場合には、親族と話し合ってから依頼するのがおすすめです。親族を差し置いて勝手に依頼をしてしまうと、トラブルの元となります。
後悔のない遺品整理をするためにも、親族と話し合いをしながら最適な遺品整理業者を選ぶことが大切です。
遺品整理に関するよくある質問
ここでは、遺品整理に関するよくある質問に回答していきます。
- 遺品整理はいつから開始していい?してはいけない期間はある?
- 遺品整理で捨ててはいけないものとは?
- 遺品整理の衣類はどうすればいい?
遺品整理はいつから開始していい?してはいけない期間はある?
遺品整理をしてはいけない期間は特にありません。家の整理を始めようと思ったタイミングで、遺品整理を始めるのが理想的です。
四十九日法要が終わった後や葬儀後であれば、親族とのスケジュールも組みやすいのでおすすめのタイミングと言えます。
遺品整理で捨ててはいけないものとは?
遺品整理で捨ててはいけないものの一例をまとめると、以下の通りです。
- 遺言書
- 通帳や印鑑
- 年金手帳や年金証書
- 有価証券や保険証券
- 仕事関係の書類
- 骨董品や美術品
- 身分証明書
- デジタル遺品
- 思い出の品物
人が亡くなった後の手続きに必要なものや、大切な思い出として残しておくべきものを捨ててはいけません。捨ててはいけないものを事前に把握するためにも、生前整理をしておくのもおすすめです。
遺品整理の衣類はどうすればいい?
遺品整理中に出てきた衣類は、必要だと思われる品だけを残しておき、他は処分をしていきましょう。家族全員がいらないと判断した場合は、リサイクルや一般ゴミとして廃棄処分するのが一般的です。
結果的に、故人が残した全ての衣類を処分することも少なくありません。親族や故人の友人が形見分けとして、衣類を受け取るケースもあります。
そのため、しっかりと話し合った上で処分するかどうかを検討しましょう。
遺品整理をいつから始めるかのご相談はミライルまごころサービスへ
遺品整理を始める時期に明確な決まりはありませんが、相続税が発生する10ヶ月以内に終わらせておくのが理想的です。しかし、遺品整理は悲しみを伴うことが多く、体力的にも負担のかかる作業です。無理をせず、自分に合ったタイミングやペースで行いましょう。
また、遠方に住んでいるご家族は、遺品整理が思うように進まない場合があります。体力的にも精神的にも辛くなるのであれば、専門の遺品整理業者に相談するのがおすすめです。
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